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分水路工事の紹介
1)分水路工事の紹介

梯川には上流部からだけでなく、遠くは川北町や能美市(手取川左岸域)よりも支川や農業用水路を経て水が流れ込んできます。手取川左岸域の排水の受け皿になっているため、梯川の治水工事は小松市、能美市の発展をささえる重要な工事になります。梯川本川部の拡幅だけでなく、当社域を迂回しての分水路工事が進行しています。
図1は分水路工事の近況です。上流部(東側)からみての画像ですが、向かって左側が当社境内域になります。
 
 
 
図中の青線は、次の図2の分水路断面図の青線に対応しています。
 
 
 
 
 
分水路の底部から図2中の青線までの高さは約5mです。ただし、底部から1mほどの高さ(図2の茶色線で表示)までには土がしかれます。この土を敷く前の画像が図3です。
 

 
図2の青線部分の水位はT.P(東京湾中等潮位)で1.51mになります。茶色線部分はT.P で −2.46m となります。この−2.46mという値は、境内の南側を流れる梯川本川の平均河床高と同じ高さです。分水路の河床と本川の河床を同じ高さにするために約1mの土を入れているのです。
 青線部分はブロックが積み上げられる高さですが、その上方には環境配慮型擁壁が築かれます。図4は工事中の画像です。
 
  
 
擁壁の上端部分の水位は T.Pで4.37mとなり、この高さが、当社付近の梯川の計画高水水位です。
 最近の梯川の洪水はH25.7.29付けの当社ブログに掲載しましたように、平成25729日の午前7時から午後6時までに約160mmの降雨があり、このため河川水位はT.P 86僂ら3.76mまで急上昇しました。このときは、13000人に避難命令が出て、当日夜のNHKニュースでも大きく取り上げられました。当日の午後5時半の小松大橋付近の水位状況を示すのが、図5です。この時の水位は 3.7mです。
 
  
 
現在進行中の分水路構築を含む河川改修事業により、小松大橋付近の通過流量はより大になり、その分、洪水水位は、図5よりは低くなると想定されます。
 
2)環境配慮型の分水路工事

 平成9年の河川法改正に伴い、従前の治水、利水に加えて「河川環境の整備と保全」が新たに法目的に追加されました。これに伴い、それ以前の全国一律の無味乾燥的な河川造りから、地域の特性を活かした川づくりが進められるようになりました。その例を分水路工事からみてみることにします。その第一は、環境配慮型のブロックが使用されていることです。図6の青線丸部分は魚巣ブロックです。稚魚や小魚に生息場所を提供するものです。図6の魚巣ブロックの下側と上側には、コケ類の生長を促進する素材をコンクリ表面に混入したブロックが配されます。図には魚巣ブロックの下側に敷設されています。
 
 
 
また、分水路の底部には深さ約1mの土がしかれていますので、ここにも生物が生息可能です。
 第二は、分水路擁壁に「覆土連節ブロック」が使用されていることです。図4がその施工途中画像ですが、擁壁は互いに鉄筋にて連結されているため「連節ブロック」とよばれます。図7が鉄筋にて連節されたブロックの様子を示しています。また、図8の示すように、この連節ブロックには今後、植生が張られて「覆土連節ブロック」が完成することになります。

  

  


 環境配慮型ブロックがこのような規模で使用されている工事例は珍しいといわれています。目下、魚巣ブロックを間近で観察できるように分水路階段の工事が進行中です。これに安全対策が加味されれば、子供達の環境教育だけでなく親水機能の向上にも役立つことが期待されます。最後の図9は、梯川の中下流で現在観察されている魚類の一例を示す画像です。

author:bairinnet, category:神社と河川改修, 10:22
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