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本舞台の組立方
 能舞台の移築作業が本格化していますが、それに伴い、日頃 隠れている部分がよく見えるようになりましたので、ここでどのように作られているかを紹介してみます。




当社本舞台は入母屋造りとよばれる形式ですが、上図は本舞台の屋根を正面からみたものです。入母屋の破風のラインの反り(そり)が本屋根の反りよりも深く造られているため、本屋根と反り破風との間に曲線の差が生じます。この差を調節するのが上図で「裏甲(うらこう)」と書かれている部分です。次ぎの図は本屋根の仕組みを示しています。


 

 本屋根のいただきには棟木があります。また、瓦をのせるための造作である「垂木(たるき)」が棟木から渡されていますが、この垂木は本舞台の舞台上からは見えませんが、「野垂木(のだるき)」とよばれます。上図の野垂木の勾配は高い棟木から降りてくるため急勾配ですが、そのラインはまっすぐではなくやや反って(そって)います。そることによって、軒先の屋根との接合が円滑に行えます。
 

本舞台で天井をみあげた時にみえる垂木のことを「化粧垂木」といい、垂木のとりついている棟木を「化粧棟木」といいます。本屋根はこの化粧垂木や化粧棟木を覆うように造られています。


上図は軒先をしめしたものです。伝統建築では、この軒先を如何に大きく出すかに工夫がこらされてきました。本屋根しかない建築(一般住宅など)では、勾配の強い垂木のため雨仕舞いには都合がよい反面、軒先が短くしか出せません。軒先を長く出すために、本屋根の垂木の勾配よりも緩い勾配の垂木で軒先を出す必要があります。本舞台では、化粧垂木よりも上に小屋組が出来ますので、化粧垂木と野垂木の間に大きな空間が出来ます。この空間のところに「桔木(はねぎ)とよばれる太い丸太を入れて、これより軒先をつる工夫がしてあります。



 上図の白丸印は「はね木」から吊すための金具の取り付け穴を示しています。


author:bairinnet, category:神社の歴史, 14:46
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